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2012年01月18日

大間原発 ー 人口6000人の町に500億円

大間町役場

大間町営病院


大間に原発が建設されることになった経緯は六ヶ所村でも東通村でも、またほとんど全国の原発立地どこでも同じなのだが、心底虫酸が走る。

参考:『ルポ 下北核半島ー原発と基地と人々』『原発列島を行く』『核燃マネー/青森からの報告』他

町の商工会が「原発立地の適否検査」を町議会に請願するというところから始まる(1976)。
始まるといってもその前に電力会社、県のボスなどの根回しがされ、町の有力者たちにくさびが打ち込まれている。
環境調査をするだけというので町議会は特に反対もしない。が、後に「立地を条件として」などといつの間にかなっている。

その後「先進地視察」という名目で町議たちに電力会社丸抱えの原発および周辺温泉地などの豪華接待旅行が繰り返される。
8年後の84年、大間町議会は原発誘致を決議する。

漁業の町である大間の漁協(大間漁協・奧戸漁協)は当初は原発建設に反対していた。
しかし原発マフィアにとって僻地のうぶい漁協の籠絡などお手の物。
張り付いた現地駐在員たちの長年にわたる執拗な工作で、漁協は切り崩され、交渉にいたる。議決権のある正会員にこれまで漁業などやったこともないものが水増しされるのもどこでも同じ。

あとはもう金、金、金……。
始めに提示した額を頃合いをみて増額、増額し、最終的に百数十億円という目もくらむような札束で、嫌ならゼロだとほっぺたをひっぱたく。

漁協は漁業権放棄を決議し、漁業補償を受け入れる。
こうなったらもういまさら原発に反対することなどできない。船や漁具の改修に、自宅の新築にと使ってしまった金を返せと言われないかと口を閉ざす。

子どもの頃から大間の漁師で、たった一人の反対派町議だった人は「このあたりは日本でも二つとない漁場、なんでも獲れる」と自覚し自慢していた。
あいなめ、ソイ、平目、ブリ、マグロ、タコ、イカ、アワビ、ウニ、つぶ貝、それに昆布、わかめ、天草……。
根付け漁業といわれる沿岸の漁撈であり、1.5トンほどの船外機をつけた小舟で漁ができる。

しかし、大量に海に放出される温排水(しかも「規定値内」という名の下の放射性物質を含む)が影響を与えないわけがない。

町は、原発ができれば、人口わずか6,000人の町に交付金、固定資産税が500億円という途方もない額になると取らぬ狸の皮算用をする。
プレハブを増築増築したような町役場も他の原発立地の庁舎のような立派なものにできるだろう、みすぼらしい町営病院も建て直し、なにかというと函館やむつの総合病院に行くようなこともなくなるだろう…。
  

1 18, 2012 15.社会・政治・思想・歴史そして世界へ, 22.旅先で |

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