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2011年01月29日

誇りと尊厳のために/ For Proud & Dignity

AlJazeeraサイトより

2002年に初めてカイロを訪れたとき感じた奇妙な感覚は忘れられません。
歴史のなかでかつてナセルが強権的であれなしとげたアラブの盟主としての誇りはどこにいったのかが分からなかったから。

政府の建物のすぐ横は貧民街であり、目抜き通りからちょっと入ると、私たちの目からみると今にも崩壊しそうな建物で人々はなにか蟻のように暮らしています。一方でナイルの恵みに満ちた緑豊かな地に広々とした豪邸が並ぶ。

観光客としての目からみると、カイロの人々は外国人観光客に「いかにタカるか」に腐心しているようにさえ思えました。偉大な古代エジプト文明も、彼らにとっては「飯のタネ」に過ぎないのか。

ちょっとタクシーで移動するのも、現地の値段からすれば法外な額をふっかけられて、ああだこうだやりあい、ホテルのボーイには日本のボールペンは素晴らしい、娘のために、とメモをとっていたものをねだられる。
ひとつひとつは私たちの経済感覚からすればたいしたことはありません。500円のはずだ、いや1000円だというくらいなこと。
しかし、なにをするにしても、ひたすら「タカられ続けられる存在であること」にじわじわと精神が疲れてきます。

その頃、ムバラクの支配はすでに20年を越え、仕事もなく物価は上がるばかりのなかで人々の心は荒んでいたのだろう、と今では思います。

しかし人はただ無意味に耐えること、堕ちることをよしとはしない心も持っているはずです。
ましてイスラームの信仰を持っていれば。

ため込まれた怒りの爆発は、生活のためである以上に、人としての誇りと尊厳を取り戻すためのそれぞれにとっての闘いなのだ、と思います。
  

1 29, 2011 15.社会・政治・思想・歴史そして世界へ |

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