『日本のいちばん長い夏』(NHKハイビジョン)
1963(昭和38)年、まだ30代の編集者だった半藤一利が企画・司会し、文藝春秋に掲載された有名な座談会。「終戦」当時、内閣、官僚、軍部などの中枢にいた人々、戦地や捕虜収容所で敗戦を迎えた人々など28名を集めた。
『日本のいちばん長い夏』 (文春新書)で読める。
これを、鳥越俊太郎、田原惣一郎、島田雅彦などが当時の人々に扮して再現したドラマ。
出演者自身の戦争体験、ほとんどの者が出征した父から何も受け継いでいないこと、しかしバトンは今自分が持っていること、等がはさまり、あらためて興味深い話はいろいろある。
しかし、一点、著しくリアリティを欠く。
煙草の存在をすべて消去して描いたこと。
この時代、男性の約8割は喫煙者であり、閣議であろうと国会の予算委員会であろうと大企業の役員会であろうと皆煙草を吸っていた。
この種の座談会で喫煙を禁じられることなどありえない。
このことだけで私はこの映像ドラマの評価を下げる。
黒澤明や市川崑や山本薩夫だったらこんな演出は絶対に許さなかっただろう。
8 1, 2010 12.写真・映像・映画・演劇, 15.社会・政治・思想・歴史そして世界へ | 固定リンク
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