200年の時間がある家
佐野藤右衛門さんが住む昔ながらの茅葺きの家。
京都市街地の北西の端に位置する山越は古く御室仁和寺の御領であり、佐野さんの先祖も早くからここに住み着いて領内の百姓として暮らし、やがて植木や庭を手がけるようになる。
「200年の時間がある家」というのは、築200年ということではない。
『桜のいのち 庭のこころ』(佐野藤右衛門 / 草思社)で藤右衛門さんは語る。
この家にはいつも少なくとも三世代の家族が同居しております。
ここには少なくとも200年の時間があります。
じいさんが孫に話してやるにしても、自分の祖父から聞いた話を伝えるからです。
その話のなかに、すでにもっと先から伝えられた習慣や生活の話が残されておるのです。
子供のころの記憶が大人になっても残ってその人の考えを左右するように、生活のなかにも先人たちの記憶というのがあるように思います。
フランス中南部に育ったパトリックが、子供の頃、お祖母さんから、そのお祖父さんが森で狼に出会ったときの話を聞いたということを思い起こす。
今の日本の核家族化、都市型社会ではもう完全に喪失した人と人の関係、時間、空間。
4 11, 2010 16.都市・住い・インテリア・暮らし | 固定リンク
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