絵本『ミラクルバナナ』
「わたしたちの国では、バナナの木が、たくさん捨てられています。なにかに使えないでしょうか」というメールが名古屋市立大学芸術工学部の森島紘史さんのもとに届く。
森島さんは思案の末あることを思いつく。
紙は木から作られる。バナナの木だってきっと紙になるはずだ!
日本政府や製紙会社が協力し、森島さんをリーダーとするバナナ・ペーパー・プロジェクトが発足する。
現地の200人の若者たちが、捨てられていたバナナの木の茎を集め、竹のナイフでしごく。
やがてバナナ色のきれいな繊維がたくさんとれる。
ハイチの大学で日本の和紙職人が協力し、実験の末、見事な紙ができあがる。
この絵本(GAKKEN刊)はその紙で作られている。
やや厚めでごわごわとした、しかし立派で味わいのある紙だ。
「なぞなぞ だすよ なぞなぞ おいで」
「なぞなぞ いくよ なぞなぞ どうぞ」
などの加古里子(さとし)さんの文も、
「私は素朴な画家です。描くことを教わったこともありません。バナナの木を好きになってほしくて精いっぱい描きました」という1924年ハイチ生まれのルイジアーヌ・サン・フルランさんの絵も素晴らしい。
ラテンアメリカでもっとも早く独立(1804)を果たしながら、旧宗主国フランスへの過大な「賠償金」支払い、アメリカ軍の占領、独裁政権の圧政に苦しみ、21世紀の今なお最貧困国であり、国民の識字率は半分にも届かず、人口密集の首都ポルトープランスを1月12日襲った大地震で壊滅状態になっているハイチの人々に、「バナナペーパー」が少しでも希望の糧になりますように!
3 6, 2010 10.美術工芸, 14.読書三昧, 15.社会・政治・思想・歴史そして世界へ | 固定リンク
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コメント
私たちのサークルのツイッターでこちらの記事を紹介させていただきました。日本ではいとも簡単に手に入るノート、世界にはそうではない国もあるのですよね…
ご紹介にあたり行きとどかない点がありましたらお知らせください。
どうもありがとうございました。
CLILAJ | 2010年03月08日 09:31