野菜づくりの私の指南書
1990年頃、鎌倉・佐助の谷戸奥の古い貸家に住み、その上のもう人家もない尾根下に思いがけず広がっていた荒れ放題の空き地を見つけて、まあ勝手に「開墾」し、野菜とハーブを少しずつ試していたとき以来の最良の指南書が、この『新版 農薬を使わない野菜づくり』(徳野雅仁/宝島社)。
それ以来、無くしたり買い直したりで、もう何冊か目になる。
(他にも同著者で『自然流家庭菜園のつくり方』/宝島社・『無農薬自然流野菜づくり』/ひかりのくに)等。
著者はもともとイラストレーターなので、発芽から成長、収穫までを実際のサイズでリアルに描いていて楽しい。
無肥料、無農薬、無耕転、そして「雑草」と共生させること、組み合わせた混作や輪作により、土壌は年々豊かになり、虫が多くいてもそれらを捕食する虫も多いので「虫害」は発生しない。
実際「開墾」をこの方法で始めて2年ほどで土はフカフカになり、長い棒を突きさすと、抵抗なく1m50cmほどは沈んだ。
植物の根やミミズや膨大な微生物たちが、自然に土を豊かなものに変えてくれているのだ。
こうした土の地下10cmほどのところには、ほんのスプーン小さじ1杯ほどの土に数億の微生物が含まれており、すべて他の世界と連関し、循環しあっている。
農薬、化学肥料、遺伝子操作等人間が創り出したものはこうした連関と循環を断ち切り、自然世界の一環でありながら目先の経済効率のためにそれらに頼っている人間たちのあさましく未来がない姿を浮き彫りにしている。
たとえほんの畳一畳ほどの土でも、ベランダのプランターでも、キッチンの窓辺でも、一日3時間ほどの日照でもいい。
これらの不断な自然の日々の営みを観察し、実感し、驚き、楽しみ、収穫し、味わい、感動し、学ぶことは必ずできるしやってみてほしい。
あなたの人生の転機になりうる。
8 1, 2008 14.読書三昧, 18.花・木・野菜・生きものたち, 19.食と農、健康と病 | 固定リンク
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