『ビーチコーミング学』(池田等・東京書籍)-2
紹介されている漂着物の多様さに眼をみはる。
まず自然のものー
代表的なのは貝。鎌倉・逗子の海浜だけで600種も認められている。同一種でも色合い模様や摩耗具合は異なる。すでに絶滅したものや、レッドゾーンにあるもの(たとえばハマグリは1974年以来相模湾では生きた個体が見つかっていない)、縄文以前のものはおろか、1600万年前(!)のすでに石と一体となっている化石貝…。
ウミガメ、黒潮の旅人ウミヘビ、沖縄の方で異常発生して北上し低温下で死んだハリセンボン、ウニ、ヒトデ、タツノオトシゴ、漁港で不用なため捨てられた深海生物、タンカーなどが出港地でバラスタンクに取り入れた海水に混ざって来て繁殖した「外来」の貝…。
椰子の実をはじめさまざまな実や種。海からではなく山と森から川を流れ打ち上げられたクルミ、多種多様な海藻。そのままアートオブジェになるような流木…。
牛、猫、犬などの骨の一部、鎌倉近辺では馬の歯が多い。古戦場の名残か、海に家畜を葬っていたのかもしれない。
貝が石の中に棲むために殻を震動させて無数の孔が穿たれた石笛。鹿児島や南硫黄島、伊豆諸島などの噴火によって生成された軽石。「子産石(こうみいし)」と呼び習わされ、古代祭祀にも使われただろう球体をした不思議な化石石。
太古からの海の営みの一端を日々見せてくれる浜辺ギャラリー。
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