Portrait of my partner-4
ディスプレイ用マヌカンからこのシャツを外して見せてもらっても、私にはこのシャツの構造と着方がよく理解できなかった。
単純化していうとバスト以下のボディのための円筒形部分があり、その両脇部から巾20数センチほどの「∩」となった帯が、あたかも首からかけるかのように付いている。しかしそれにしては長いし、マヌカンは首からは下げていなかった。
ポロ ラルフローレン鎌倉の私の女性ものアドバイザー埋橋ちゃんから着方を教えてもらって唖然とした。
着方を記すと、ボディのための円筒形部分をまずすっぽりかぶり、バスト位置を合わせる。
次に両脇から「∩」のようについている帯状の部分を一回クロスさせ、その上の部分に首を通す。こうすると、よくある首を巻いて胸で交差するような形になる。
ところがここからが手品のよう。
柔らかく伸縮性のある首に巻き付いていた帯を両肩から二の腕まで引き下げてしまうのだ。首の後ろで巻いているのではなく、肩(というより上腕部)で着ている感じになる。だから、ボディ部とこの帯で作った部分との間の背中は開いている。
写真はかなり肩で着ているが、マヌカンはもっと肩を出し完全に上腕部で着ていた。
気が付いたのだが、この「∩」の帯は「メビウスの輪」となってボディ部とつながっている。
19世紀ドイツの数学者メビウスが考えた「メビウスの輪(帯)」は帯(矩形)の短辺と短辺とを一度ねじって付けることによって「表裏のない曲面」という立体認識の新たな地平を切り拓いたものだ。
この「∩」の部分の布地は胸から肩にかけて「表となり裏となり」ドレープの陰影を作り出している。
「表裏のない布帯」として「メビウスの輪」をシャツに応用するというデザインをどういうアイディアとプロセスで考案したのだろう、聞いてみたい。
7 20, 2005 17.衣・ファッション, 25.My Ex Partner | 固定リンク
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コメント
おお!ぜひ見せてください。たぶんドレスやなにかで先人の試みがあるだろうとは思っていましたが。
TAKAMI Toshio | 2005年07月21日 08:28
おおっと!
ついに出ましたか、メビウス・ジャケットのブランドものが!!
早死にしなければ、見られる物事は多いですなあ。
「このメビウス・ジャケットを誰かに捧げるとしたら、皆さんよくご存知の最も偉大なるドレス・デザイナーに捧げたい。貴方は、あの愚かな裸の王様は、本当に裸だったかとお思いですか」
・・・という、挑戦的にして大アホみたいなメッセージとともに、戸村浩が「メビウス・ジャケット」の実演・実作を表したのは、
『基本形態の構造---立方体はブドウ酒の味がする』
1974年 美術出版社
・・・に於いて、でありました。
ちなみに、これは絶版。私の愛蔵書ベスト100の一冊です。
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ラルフ・ローレンのそれをまとう美女とは似ても似つかぬが、若かりし戸村トムさんが熱演する組み写真を、ごらんになってみますか?
小笠原 | 2005年07月21日 03:06