CGアニメーション『Birthday Boy』パク・セジョン
SIGGRAPH2004のBest Animated Short(最優秀短編アニメーション)に選ばれた『Birthday Boy』がNHKBSの「デジスタ」で放映されて観た。
すでにアヌシー国際アニメーションフェスティバルでも入選している。
オーストラリア在住韓国人(あるいは韓国出身オーストラリア人)、パク・セジョン(Sejong Park)の作品だ。
舞台は1951年、朝鮮戦争時のある村。前年から始まった戦争で、すでに100万人以上が死に、朝鮮全土を荒れ果てさせ、ここで描かれる村には人影もない。
タイトルからして少年の誕生日なのだろう。前線で闘う父を想い戦闘のまねなどをして遊ぶ。一昔前の子供ならよくやったように鉄道線路にボルトを置き、鉄輪が踏みつぶしてくれることを待つ。
やがてやってくる鉄道貨車はすべて前線へと運ぶ戦車を積んでいる。少年の無邪気な想いと戦火の対比イメージ表現として圧倒的に凄い。
期待通り延びた鉄片をにんまりと持って家に帰ると「軍事郵便」が届いている。誕生日のプレゼントは戦死した父の遺品だった。
作者は37歳というからもちろん自身の経験ではない。けれども家族、親族がくぐり抜けてきた歴史が確実に反映されているだろう。
コンピュータグラフィックス(CG)で作られたもので私が感銘を受けるものはほとんど無い。しかしこの作品は生きている土地の歴史と少年の存在感と表情の表現が実に素晴らしく感動した。
9 19, 2004 12.写真・映像・映画・演劇, 15.社会・政治・思想・歴史そして世界へ | 固定リンク
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